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相続財産に不動産が含まれるなら査定を受けるべき!その理由は?

カテゴリ:不動産ノウハウ

親が亡くなって相続が発生すると、遺産分割や相続税の申告のために遺産目録を作成します。

このとき、預貯金であれば遺産の金額ががはっきりするのですが、不動産が含まれていると途端に曖昧になってしまいます。
そこで、不動産の価値も金額にして遺産目録を作成するのですが、金額の出し方がひとつではないため損得が発生し、相続人同士がトラブルになることも少なくありません。

どうやって金額を出すのか、なぜトラブルになるのかを知っておきたいですね。

■相続税の申告は路線価で計算する
亡くなった人が遺した財産を引き継ぐ場合、相続税が発生します。
ただし、財産を相続したからといって必ず相続税がかかるわけではありません
相続税は「基礎控除額」を超えた場合にかかるのです。
では、どのように基礎控除額を計算するかと言うと・・・

3,000万円+(600万円+法定相続人の人数)=基礎控除額

例えば、法定相続人が子3人だった場合、4800万円が基礎控除額となります。
そして、相続した財産の額が4800万円を超える場合には相続税が発生し、申告や納税の義務も発生します。

相続税を申告するためには「遺産目録」を作成しなければいけません。
預貯金であればそのままの金額を記載しますが、不動産は「相続税評価額」で記載します。

※「遺産目録」とは
遺産を一覧にしたリストです。

※「相続税評価額」
相続税や贈与税を計算するときの基準となる価格です。

・相続税評価額の計算方法
相続税評価額の計算方法は、土地なのか建物なのかで異なります。

土地は「路線価」を用いて計算し、路線価が定められていない土地の場合は「倍率方式」を用いて計算します。

※路線価とは
国税庁が定める土地価格のこと

※倍率方式とは
地方や郊外などで、路線価がついていない土地の評価方式。
土地の固定資産税評価額に、国税庁が定めた倍率をかけて計算します。

路線価と評価倍率は、国税庁のホームページから確認できます。

参照:路線価図・評価倍率表|国税庁


路線価図を見てみると、道路に「125E」や「110D」などと記載されています。
例えば、調べたい土地前の道路に「125E」と書かれていたとしましょう。
路線価は1㎡当たりの価額を千円単位で表しているので、この土地の路線価は1㎡当たり125,000円ということです。
数字の後ろのアルファベットは、借地権割合を示しています。人に貸している土地の評価計算に利用するものです。

評価倍率表では、土地の種類ごとに「1.1」や「1.2」などと倍率が記載されています。
例えば、調べたい土地が宅地で「1.1」と書かれていたとしましょう。
宅地の固定資産税評価額が10,000,000円なら、1.1を乗じて評価額は11,000,000円です。
固定資産税評価額は、市(区)役所や町村役場で確認できます。
ここまでが、土地の相続税評価額の計算方法です。

建物については、固定資産税評価額をそのまま使用します。

■遺産分割は実勢価格で計算してもよい
相続税の申告だけでも大変ですが、相続人が複数いる場合は遺産分割もしなければいけません。
遺産分割でも、預貯金のように半分に分けることができない不動産は、分け方に迷ってしまうものです。
ですから、不動産の価値を金額に変換して遺産分割します。

前項のように、不動産の相続税の申告では相続税評価額を使います。
しかし、遺産分割では、相続税評価額で計算しても良いですし、「実勢価格」で計算しても良いのです。

※「実勢価格」とは
実際にその不動産が取引される金額で路線価よりも実勢価格の方が高いです。
なぜなら、不動産の相続評価額は、実勢価格の8割程度の額になるよう設定されているからです。
場合によっては2倍ほどの差が生じることもあります。


■不動産の相続でトラブルになるのはなぜ?
遺産に不動産が含まれていると、トラブルになることは少なくありません。
きちんと話し合って分けていれば問題ないのでは?と思いますね。
しかし、その時は問題ないように思えても、後々トラブルになることも少なくないのです。

例えば親が亡くなり、相続人がAさんとBさんだったとします。
Aさんは親と親と同居していたため、その土地建物を相続したいと主張しました。
Bさんは別の場所に家を所有しているため、Aさんが不動産を相続することに同意しました。
不動産とは別に預貯金の遺産は3,000万円あり、土地建物の相続税評価額は2,000万円でした。
これらをAさんとBさんで遺産分割します。

【Aさん】
土地建物2,000万円+預貯金500万円を相続

【Bさん】
預貯金2,500万円を相続

遺産分割協議の結果は上記のようになりました。
Aさんの主張は通っていますし、1/2ずつ均等に分けられたのでトラブルなく終わりました。

しかし、しばらくしてAさんが家の査定を受けたところ高値がついたので売ることにしたのです。
すると、雲行きが怪しくなってきます。
家の売却価格が3,000万円だったからです。
Aさんは預貯金500万円も相続していたため、トータルで3,500万円を手にしたことになります。
Bさんとの差額が1,000万円も生じてしまい、平等ではないとBさんが怒りトラブルに。

■トラブルにならないよう、売らないとしても査定を受けておく
なぜこのようなトラブルが起こるかというと、そもそも路線価と実勢価格に差があるからですね。
路線価と実勢価格に2倍の差がないとしても、不動産の相続税評価額は実勢価格の8割程度になるよう決められています。

遺産分割は相続税評価額をもとに計算しても良いですし、実勢価格をもとに計算しても良いものです。

損得で考えるなら、不動産を相続する人は相続税評価額で計算して金額を低めに出した方が、他の遺産を多く相続できます。
不動産を相続しない人は実勢価格で計算して金額を高めに出した方が、遺産を多く相続できます。

両者がこのことを知っておくことが大切です。
売るつもりがなくても査定を受けて、実勢価格も把握したうえで遺産分割協議をすればトラブルを避けられることもあります。
知らなかった、隠していたが一番トラブルになりやすいので気をつけましょう。

●まとめ●
親が亡くなった場合、遺産に不動産が含まれていることは多くあります。
しかし、相続税評価額が実勢価格の8割程度に設定されていることはあまり知られていません。
ここに金額の差があるからこそ、トラブルが起こりやすいのです。
相続が争族にならないよう、売らないとしても査定を受けておくことをおすすめします。

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